BIOSを自社開発しているのはなぜですか?
ズバリ、部品品質を高め、よりお客様に満足していただくためです。
「BIOSを自社開発している」ということは、PC内部でどういう動きをしているのか、
すみずみまで把握しているということです。
例えば、世の中には、仕様を満たしていないことから動作が不安定となるデバイスがあります。
このようなデバイスに対してもBIOSで対策することで、安定した動作をお客様に提供することができるのです。
BIOSとはどんな役割をしているのですか?
BIOSが起動するときだけ動いているのではありません。
OSか起動したあともそのバックで動いていますし、 パワーマネジメント系のコントロールもOCと提携して動いています。
ハードウェアからソフトウェアまで一貫して開発している当社だからこそ、
情報を共有し、目的に応じた最適な設計ができるのです。
例えば、自社開発BIOSでは、PCのパフォーマンスを損なうことなく、PCの品質、セキュリティを高めることができるのです。
Bシリーズで変わった部分はありますか?
まず、中心になる部分の設計をガラリと変えました。
今後の拡張を視野に入れ、メンテナンス性にも配慮したものにしています。
もちろん、従来のオリジナル機能は残しつつ、品質はアップしています。
特に、起動中に実行されるさまざまな機能のパフォーマンスを考慮し、ひとつひとつのモジュールを最適化したことで高速起動の実現にもつながっています。セキュリティ面における、自社開発BIOSの特長はありますか?
BIOS/HDD/OSそれぞれにパスワードをかけることができます。
パスワードが増えれば、その分セキュリティは高くなりますが、その一方で、ユーザーの使いやすさは低下していきます。
当社の指紋認証は、BIOSとの組合せなので、BIOSのレベルで指紋認証をとおす=BIOS管理しているパスワード情報と照合しながら、BIOS/HDD/OSのパスワードすべてを指紋認証ひとつで解除するという使いやすさを実現しています。
自社開発のBIOSと自社開発のハードウェアとの組合せがより強固なセキュリティとなります。ほかにも、自社開発BIOSだからできることはありますか?
以前より、特定のお客様向けにはおこなっていたのですが、「起動ロゴをオリジナルに変更する」ことができます。
起動時のロゴがオリジナルになることにより、盗難や転売防止に役立つのではないかと思います。ユーザーからは見えないところで、
実は重要な役割をしている部品はありますか?
EC/KBCというマイクロコントローラーがありまして、当社では自社開発しています 。
EC/KBCとは、エンベッド・コントローラー&キーボード・コントローラーの略称です。
電源ON/OFF状態にかかわらず、PCの状態を様々なセンサーなどで確認し、制御しています。
いくつか具体的に機能を紹介しますと、システムON/OFFのための電源制御、部品の温度監視、放熱用ファンの回転数制御、ボタンやキーボード・タッチパッドの入力監視などを行っています。
このPCの状態を確認するという役割は、「東芝HDDプロテクション」「東芝PCヘルス モニタ」にも活用されています。
EC/KBCを自社開発しているのはどうしてですか?
高機能で高品質な部品を提供することで、お客様の使い勝手や安全性を高めるためです。
例えば、HDDのクラッシュを回避して、お客様の大切なデータを守る「東芝HDDプロ テクション」という機能があります。
落下や急激な振動を、3D加速度センサーによりEC/KBCが検出し、HDDのヘッドを退避させます。
ほかには、PC故障の予兆管理をする「東芝PCヘルスモニタ」という機能があります 。
EC/KBCが情報収集した、「バッテリ容量」「システム消費電力」「部品温度」などのPCシステム状態から、故障の予兆を発見するとメッセージなどで通知するようになっています。
解決方法も案内されるようになっていますので、トラブルの早期解決に役立てていただけると思います。