もし、仕事で使っているPCを入れたカバンを電車内に忘れたり、
置き引きに遭ってしまったら……。
万が一に備え、PCから重要な情報を取り出せないようにする仕組みが必要です。それがディスクの暗号化。東芝が独自開発した「Smart DE」は、PCメーカーだからこそ実現した使いやすさと高いセキュリティ機能を備えたディスク暗号化ツールです。「Smart DE」が目指す、ビジネスPCが備えておくべきセキュリティとは、どういったものなのか。
開発者のビジネスソリューション事業部 設計第四部の武田 淳氏とSecurity NEXT編集長の武山 知裕氏に語っていただきました。
多くの人は、「Windowsのログインパスワードを設定しているから安心」と思っているでしょう。紛失や盗難でPCが第三者の手に渡ってしまっても、「ログインパスワードを設定していれば、PCの中身を見られることはない」と。
しかも、複数社の製品が使われていて、PCごとに暗号化技術が異なっている状況でした。そこで、セキュリティの強度を高め、使いやすさも向上させ、しかも、東芝のPCすべてで共通して使える技術をと考えて、2007年、自社開発に踏み切ったのです。
目指したのは、ディスク暗号化の技術がPCに入っていることをユーザーに感じさせないこと。「意識させないほどの使いやすさ」です。
例えば、ウイルス対策ソフトでも、PCに常駐していることをユーザーに感じさせないことが理想だと思うのです。PCの起動が極端に遅くなったり、「あっ、今、スキャンしているな」と明らかにわかってしまうようでは、ユーザーはそのソフトを使うことが負担になるし、使用することをためらうかもしれません。
同様にディスク暗号化技術でも、まずはユーザーの負担にならずに、しかも使いやすいことを心がけました。そのこともあり、多くのユーザーの方々から「すごくわかりやすい」という評価をいただいています。「入っていることを忘れていた」と言ってもらえると、一番、うれしいですね。
もちろん、クライアント・サーバー型にも対応していますし、大規模な環境向けの機能も用意しています。大企業の場合は、サーバーを立てて導入するケースがありますが、その場合でも「各カンパニーで管理したい」「部署ごとに管理したい」というニーズがあると思います。そんなときには、全社的な管理者とあわせて、各カンパニーや部署ごとに副管理者を設定すれば大丈夫です。
「パスワードを忘れた」といった問い合わせに、いちいち全社的な管理者にまで確認するのでは大変です。そうした際に副管理者の権限で対応できるようになっています。企業規模に応じて柔軟に利用できる使いやすい機能を備えています。
USBメモリに関しては「ディスク全体を暗号化」と「中に保存するファイルを暗号化」のニつの方法があります。
以前の自社製品では外部へデータを持ち出せないように、暗号化されていないUSBメモリは「読み出しOK、書き込み禁止」、暗号化されたUSBメモリであれば「読み出しと書き込みを許可」にしていました。
しかし、暗号化していないUSBメモリをもっと自由に活用したいという声もあります。そこで、「Smart DE」では、自己解凍形式のファイルを暗号化できる機能を追加しました。ファイルを暗号化することを条件に、暗号化されていないUSBメモリにも書き込みを許可できる機能も用意したのです。
さらに暗号化したUSBメモリを使えば、ファイルの暗号化と2重のセキュリティをかけることができるため、好評を得ています。「Smart DE」でHDDを暗号化し、USBメモリのセキュリティも確保しておけば、会社にとって重要なデータを第三者が取り出すことは、ほぼ不可能だと思います。
それにdynabookのBIOSはセキュリティを特に重視して開発しています。例えば、最大50桁までBIOSパスワードを設定できる※など、ですね。だからBIOSによる起動パスワードと「Smart DE」で守っておけば、盗まれてもデータへのアクセスを防ぐだけでなく、PCとしても使えなくなるため、中古業者に売られることもないでしょうね (笑)。
その点では、「使いやすさ」を開発のポイントに置いた「Smart DE」は、中堅規模の企業にとっても非常に有用なツールといえるかもしれません。
※機種によって桁数は異なります。
※本製品はプレインストールされていません。ご使用になる場合は、ライセンス+年間利用権のご購入が必要となります。対応OSなど製品の詳細に関しましては弊社営業担当までお問い合わせください。
※Smart DEは、日本の外為法によるキャッチオール規制品です。また、米国の再輸出規制の対象であり、米国政府で輸出規制をしている国(イラン・北朝鮮・キューバ・スーダン・シリアなど)は米国政府の許可が必要です。なお、ロシア・中国・フランスなど暗号化製品の持込・使用が規制されている国もあります。暗号化されたPCの持込・使用を禁止していたり、使用する現地法人・事務所ごとに各国政府への使用許可を取得する必要がある場合がありますので、お客様自身でご確認のうえ手続きを行う必要があります。
※dynaCloudは、東芝クライアントソリューション株式会社の登録商標です。
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