設計段階で私たちはプリント基板や筐体の形状解析や熱解析シミュレーションを繰り返します。
解析は数学の世界ですが、基準とする数値のレンジを決めるのは、実は過去の製品からフィードバックされたデータの積み重ねによるノウハウです。
25年にわたるキャリアで積み上げたノウハウがあればこそ、迅速、かつ確実で現実的な設計が可能になります。
限られたボディサイズの中に部品を組み込むのは、まるでパズルを解くようなものです。
しかもただスペースに収まればよいというわけにはいきません。
部品やプリント基板に加わる衝撃などをうまく吸収する工夫や、性能を保つために熱を効率的に逃がすことも重要です。
私たちはプリント基板の回路設計や形状設計だけでなく、部品そのものの設計・製造も社内で行える体制を持っています。
既存の部品では解けないパズルを、新しい部品を作ることで解決することもできます。
また、プリント基板の形に応じて組み付ける部品の配置を工夫し、本体にひずみやたわみが生じても重要な部品に影響しない構造にしています。
さらに、熱が内部にこもることのないよう、ファンの位置や排気口の位置、部品配置等を工夫して、効率的な風の通り道を作っています。
部品の設計・製造から筐体への組み込みまでを当社内部で完結できる体制は、高品質な製品生産に欠かせない条件です。
仮に、製造工程で課題が生じたら、その課題を迅速に設計へフィードバックして解決できるからです。
ときには部品設計にまでさかのぼって改善することもあります。この一貫した設計・製造体制により、品質を確実にコントロールし、高めていくことを実践しています。