情報番号:018297 【更新日:2017.08.08】
リカバリーメディア(USBフラッシュメモリ)からリカバリーする方法<dynabook Tab S80/A、S80/B>
対応機種 | |
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対象OS | Windows 10 |
カテゴリ | リカバリー、パソコンを購入時の状態に戻す |
回答・対処方法
はじめに
本製品にトラブルが発生したときに本製品を初期状態(Windows環境を初期化*1して、アプリケーション等をご購入時に近い状態)へ戻すことを「リカバリー」といいます。本製品の内蔵フラッシュメモリには、システムを初期状態にするためのリカバリーツールが搭載されています。
*1:リカバリーをするタイミングにより、Windowsのバージョンアップや更新プログラムが適用された状態で初期化されます。
本製品をリカバリーすると、内蔵フラッシュメモリ内に保存しているデータや設定(文書ファイル、画像・映像ファイル、メールやアプリケーション、インターネットやメールの設定、Windowsパスワードなど)はすべて消去されます。
一度リカバリーを始めると、途中で中止したり、本製品の電源を切ることができません。リカバリーには時間がかかりますので、時間の余裕をもって行なってください。
次のような場合で、どうしても改善する方法がないときにリカバリーをしてください。
- 本製品の動作が非常に遅くなった。
- 周辺機器が使えなくなった。
- 内蔵フラッシュメモリにあるシステムファイルを削除してしまった。
- コンピューターウイルスやスパイウェアなどに感染し、駆除できない。*2
- 本製品の調子がおかしく、いろいろ試したが解消できない。
- dynabook あんしんサポート(使いかた相談窓口)に相談した結果、「リカバリーが必要」と診断された。
*2 ウイルスチェックソフトが正常に起動できない場合など、状況によってはウイルスチェックができない場合があります。
リカバリーには次の方法があります。
- 内蔵フラッシュメモリからリカバリーをする
- リカバリーメディアからリカバリーをする
通常は内蔵フラッシュメモリからリカバリーをしてください。内蔵フラッシュメモリからリカバリーする方法については、[018298:内蔵フラッシュメモリからリカバリーする方法<dynabook Tab S80/A、S80/B>]を参照してください。
リカバリーメディアからのリカバリーは、内蔵フラッシュメモリからリカバリーができなかった場合などに行なうことをおすすめします。
ここでは、リカバリーメディア(USBフラッシュメモリ)からリカバリーする方法を説明します。
リカバリーメディアは、あらかじめ作成しておく必要があります。ご購入時に近い状態でリカバリーを行えるようにするにはセットアップ直後にリカバリーメディアを作成することをおすすめします。
※USBフラッシュメモリでリカバリーメディアを作成する方法については、[018296:USBフラッシュメモリでリカバリーメディアを作成する方法<dynabook Tab S80/A、S80/B>]を参照してください。
【お願い】
- 市販のソフトウェアを使用してパーティションの構成を変更すると、リカバリーができなくなることがあります。
- リカバリーは、ユーザー権限にかかわらず、誰でも実行できます。誤ってほかの人にリカバリーを実行されないよう、注意してください。
初期状態に戻す前にしておくこと
リカバリーを始める前に、次の準備と確認を行なってください。
■ほかのトラブル解消方法を探す
本製品の調子がおかしいと思ったときは、「取扱説明書」の「2章-4 困ったときは-トラブルを解消するまでの流れ-」、「2章-5 Q&A集」を確認してください。いろいろな解消方法を紹介しています。
それでも解消できないときに、リカバリーをしてください。
■準備するもの
- 「取扱説明書」
- 「取扱説明書」巻末の「リフレッシュ/リカバリーチェックシートをコピーしたもの
- 作成したリカバリーメディア(USBフラッシュメモリ)
- USBケーブル(市販品)
※市販のUSBケーブル(microUSBコネクタ対応タイプのもの)が必要です。ただし、すべてのUSBケーブルでの動作を保証するものではありません。
■必要なデータのバックアップをとる
リカバリーをすると、購入後に作成したデータやインストールしたアプリケーションなど、内蔵フラッシュメモリに保存していた内容は削除されて、設定が初期化されます。
次のようなデータは削除されますので、可能な場合は、記録メディア(microSDメモリカードなど)にバックアップをとってください。
※記録メディアにバックアップをとる方法については、[016915:パソコン本体に保存したデータを他の記録メディアにバックアップ(コピー)したい<Windows 10>]を参照してください。
- [ドキュメント](または[マイドキュメント])、[ピクチャー](または[マイピクチャー])などのデータ
- 購入後にデスクトップに保存したデータ
- インターネットの[お気に入り]のデータ
- メール送受信データ
- メールアドレス帳
- プレインストールされているアプリケーションのデータやファイル
- 購入後にインストールしたアプリケーションのデータ
- 購入後に作成したフォルダーとファイル
ただし、内蔵フラッシュメモリをフォーマットしたり、システムファイルを削除した場合は、バックアップをとることができません。また、リカバリーを行なっても、内蔵フラッシュメモリに保存されていたデータは復元できません。
■アプリケーションのセットアップ用記録メディアを確認する
購入後に追加でインストールしたアプリケーション、プリンターなどの周辺機器のドライバーは、リカバリー後に再度インストールする必要があります。これらをインストールするための記録メディア(microSDメモリカードなど)が、お手元にあることを確認してください。また、アプリケーションによっては、ID番号などが必要です。あらかじめ確認してください。
■各種設定を確認する
インターネットやLANの設定、Windowsサインイン時のアカウント名などの設定項目を控えておいてください。ウイルスチェックソフトなど、セットアップ時に認証キーの入力が必要なアプリケーションは、認証キーの番号を控えておいてください。設定項目や認証キーの番号などの確認方法は、各アプリケーションのヘルプを参照するか、サポート窓口にお問い合わせください。その他、必要に応じて、アプリケーションの設定を控えておいてください。
■無線通信機能がONであるか確認する
無線通信機能がONであることを確認してください。ONになっていない場合は、ONに設定してください。
※詳細は「オンラインマニュアル 活用編」の「3章-2 無線LANを使う」を参照してください。
■周辺機器を取りはずす
プリンターなどの周辺機器は取りはずしてください。このとき、本製品の電源を切ってから行なってください。
■Microsoftアカウントを確認する
Offlce搭載モデルの場合は、リカバリー後に、Offlceの初回セットアップ時に使用したMicrosoftアカウントのアカウント名(メールアドレス)とパスワードが必要になります。初回セットアップ時に控えておいた登録情報をお手元にご用意してください。
※現在サインインしているMicrosoftアカウントがOfflceの初回セットアップ時に使用したアカウントの場合は、[016772:現在サインインしているユーザーがMicrosoft(R)アカウントかローカルアカウントか確認する方法<Windows 10>]を参照して、Microsoftアカウントのアカウント名を確認することができます。
メモ
※記録メディアをセットしていない状態で実行してください。セットされていると、エラーになる場合があります。
※[キャンセル]ボタンが無い画面で操作を中断したい場合は、「オプションの選択」画面が表示されるまで、ボタンをタップし、[PCの電源を切る]ボタンをタップしてください。
ボタンが表示されていない場合は、[キャンセル]ボタンが表示されるまで操作を進めてから[キャンセル]ボタンをタップしてください。
操作手順
※タブレットモードが”ON”に設定されていることを前提にしています。タブレットモードのON/OFFを切り替える方法については、[016880:タブレットモードのON/OFFを手動で切り替える方法<Windows 10>]を参照してください。
- 電源コードとACアダプターを接続し、バッテリーをフル充電の状態にします。
※バッテリーを充電する方法については、「オンラインマニュアル 活用編」の「5章 1-2 バッテリーを充電する」を参照してください。
- 本製品を起動します。
- スタート画面左上の[
]をタップします。
(図1)
- [スタート]メニューが表示されます。[設定]をタップします。
(図2)
- 「設定」画面が表示されます。[更新とセキュリティ]をタップします。
(図3)
- 「更新とセキュリティ」が表示されます。画面左側の[回復]をタップします。
(図4)
- 画面右側の”PCの起動をカスタマイズする”項目の[今すぐ再起動する]をタップします。
(図5)
- 「オプションの選択」画面が表示されます。[PCの電源を切る]をタップします。
(図6)
- 本製品のmicroUSBコネクタに市販のUSBケーブル(microUSBコネクタ対応タイプのもの)を接続します。
- USBコネクタにリカバリーメディア(USBフラッシュメモリ)をセットします。
- 音量大(+)ボタンを押しながら、電源スイッチを押します。5秒後に離します。
(図7)
- 「Boot Menu」画面が表示されます。USBフラッシュメモリを示す項目([USB]など)をタップします。
- 「言語の選択」画面が表示されます。[日本語(日本)]をタップします。
(図8)
- 「キーボードレイアウトの選択」画面が表示されます。[Microsoft IME]をタップします。
※下図が表示されない場合は、次の手順に進んでください。
(図9)
- 「オプションの選択」画面が表示されます。[トラブルシューティング]をタップします。
(図10)
- 「トラブルシューティング」画面が表示されます。[このPCを初期状態に戻す]をタップします。
(図11)
- 「このPCを初期状態に戻す」画面が表示されます。[すべて削除する]をタップします。
※[すべて削除する]を選択すると、個人用ファイル(ユーザー名など)や本製品にあらかじめインストールされている(プレインストールされている)アプリケーションなどが削除されます。
※[個人用ファイルを保持する]を選択すると、個人用ファイルと本製品にあらかじめインストールされているアプリケーションなどは残ります。
(図12)
- 「目的のオペレーティングシステムを選んでください。」メッセージ画面が表示されます。[Windows 10]をタップします。
(図13)
- 「ファイルの削除だけでなく、ドライブも完全にクリーンアップしますか?…」メッセージ画面が表示されます。[ファイルの削除のみ行う]をタップします。
(図14)
- 「準備が完了しました。PCが電源に接続されていることを確かめてください。」メッセージ画面が表示されます。[初期状態に戻す]をタップします。
(図15)
- 画面下部に進行状況がパーセントで表示されます。セットアップ画面が表示されるまで、何も操作する必要はありません。そのまましばらくお待ちください。
※この間は絶対に電源を切らないでください。
(図16)
- Windowsのセットアップを行ないます。
Windowsのセットアップについては、「取扱説明書」の「1章3-1-3 Windowsセットアップ」を参照してください。
リカバリーメディア(USBフラッシュメモリ)からリカバリーする操作は以上です。
初期状態に戻したあとは
周辺機器の接続、ウイルスチェックソフトの設定や更新を行なってください。インターネットの設定はプロバイダーから送られてきた書類や、お客様ご自身で控えておいた設定情報を元に行なってください。
その他必要に応じて、メールの再設定、購入後に追加したアプリケーションのインストール、データの復元などを行なってください。
バックアップをとっておいたデータを使いたい場合は、バックアップした記録メディアからデータを読み込んでください。
アプリケーションによってバックアップ方法や復元方法が用意されている場合は、その方法に従って復元してください。詳しくは、アプリケーションのヘルプを参照してください。
<メモ>
- Office搭載モデルの場合、リカバリー後、「Offlce」のライセンス認証が必要になります。
- 購入後にインストールした一部のアプリケーションやドライバーは、リカバリー後に再インストールをする必要があります。
- 「Windows Update」で最新の更新プログラムを適用してください。
※「Windows Update」の詳細については、[016731:「Windows(R)Update」とは?<Windows 10>]を参照してください。
以上