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  5. 「4Hフレームワーク」の活用でAIの精度を高める

「4Hフレームワーク」の活用で
AIの精度を高める

生成AIをこれから本格的に使いたい中級者向けに、「4Hフレームワーク」を活用することでAIの出力精度を高める方法について解説します。このフレームワークは、さまざまなビジネスシーンで役立つ実践的なテクニックです。それぞれのHに基づいた活用方法を、具体例を交えてわかりやすく説明します。
4Hは「増やす」「減らす」「掘り下げる」「変化させる」の頭文字をとったフレームワークです。

チャットAIを活用するための
フレームワーク4H(大きくは4パターン)
1
増やす(Huyasu)

アイディア出し・顧客との想定問答集の作成・アジェンダ作り

※ヘボン式ローマ字「FU」ではなく、日本式ローマ字「HU」を採用しています。
2
減らす(Herasu)

理解するための要約・エグゼクティブサマリー作成・リード文作成

3
掘り下げる(Hori-Sageru)

背景や原因など「なぜ?」を解説、海外も含めた先行事例の調査

4
変化させる(Henka-Saseru)

理解が難しい文章を中学生にも分かる説明に変換、外国語に変換

※組み合わせも有効(減らす×変化させる):英語のニュースや論文を読ませて日本語で要約してもらう。

1増やす(Huyasu)

意味
情報や発想を増やし、より多くの選択肢を作り出すことを目的とします。新しいアイディアの創出や、複数のタスクを網羅的に整理する際に活用します。
概要
新しいアイディアを出したり、業務タスクの洗い出しを行ったりする際に、AIを活用することで効率的に選択肢を広げられます。たとえば、プロジェクト計画の初期段階で必要な資料や情報を生成するシーンが挙げられます。
実例
AIにロールを定義し、「特定の分野の専門家としてアイディアを提案してください」と指示することで、精度の高い回答を得ることができます。これにより、時間を大幅に短縮しつつ、深みのあるアイディアを生成可能です。
プロンプトの例
[ロール定義]
あなたは有能なキャリアコンサルタントで、生成AIの知見も豊富にあります。
[目的定義]
生成AI時代にビジネスパーソンとして生き残るためのアドバイスをしてください。
[作業指示]
  • スキル面・マインド面・ネットワーク面の3領域についてアドバイスをしてください。
  • 表形式で見やすく整理してください。
  • 回答は日本語でお願いします。
領域 アドバイス内容 具体的な行動例
スキル面 生成AIの活用スキルを磨く
  • ChatGPTやMidJourneyなどのツールを日常業務で使い、精度を高める
  • 自分の専門分野で活用できるAIツールをリサーチ
  • 「Prompt Engineering」の知識を深めるセミナーやコースを受講
学び続ける姿勢を維持する
  • UdemyやYouTubeでAI関連の最新情報を学習
  • 他分野(心理学、統計学、デザイン思考など)とAIを掛け合わせた新しいスキルを開発
  • 英語力を伸ばし、最新の海外情報にもアクセスできるようにする
データリテラシーの向上
  • データの収集・分析に使えるツール(Excel、Tableau、Pythonなど)を学習
  • 簡単なコードを書く能力を身につけ、AIツールとカスタマイズで連携
マインド面 柔軟性を持つ
  • 変化に対して「好奇心」を持ち、「チャンス」と捉える
  • 固定観念に縛られず、既存のやり方に囚われない姿勢を持つ
失敗を恐れず挑戦する
  • 新しいツールを試し、失敗から学ぶ
  • 「小さな成功体験」を積み重ねることにフォーカス
  • チームでの試行錯誤を積極的に提案
他者との協力を重視する
  • AIは「補完的な存在」として捉え、人間同士の連携の価値を意識
  • 他者のスキルや強みを尊重し、シナジーを生む方法を模索
ネットワーク面 多様な分野の人々と繋がる
  • 異業種交流会や勉強会に参加
  • LinkedInなどのSNSを活用し、専門外の人とも交流
コミュニティを活用する
  • AI関連のオンラインコミュニティやSlackグループに参加
  • 自分の知見や成功事例を積極的に共有し、ネットワーク内での信頼を構築
相互支援の精神を持つ
  • 他者の課題解決を支援することで信頼を獲得
  • 他自分が困った時に相談しやすいネットワークを作る

この3領域をバランスよく向上させることで、生成AI時代においても価値あるビジネスパーソンとして活躍し続けることができるでしょう。

2減らす(Herasu)

意味
情報を要約し、簡潔でわかりやすい形にすることを目的とします。長文の文章や複雑な内容を短縮し、明確に伝えることを目指します。
概要
長文や詳細なデータから重要なポイントだけを抽出し、簡潔にまとめることで、コミュニケーション効率を向上させます。たとえば、報告資料の簡略化や、要点をリスト化する際に有効です。
実例
「コンサルの仕事とバリュー」に関する文字が多くなってしまった表を、要点を明確にした表形式に変換した例を紹介。情報を整理することで、受け手の理解が促進されます。
セルの一つ一つの文章を入力して要約するのではなく、表のスクリーンショットを使うことで、画像としてまとめて文章を入れることで作業を効率化しています。
また、この結果出てくる結果も表形式を保った状態で出力されるため、AIのアウトプットの表をコピーしてPowerPointに貼り付けることができます。
[ロール定義]
あなたは、プレゼンを得意とするベテランのコンサルタントです。
[目的定義]
添付の表をよく確認し、要点は残したまま、すっきりした表に作り替えたい。
[作業指示]
  • 表の文字が多いのですっきりした内容にまとめ直してください。
  • 列数と行数は変更しないでください。
  • 日本語で書いてください。
文字が多くなってしまった「コンサルの仕事とバリュー」に関する表

プロンプトの結果

文字数が減り、フォントサイズも大きくでき、プレゼンもしやすくなり、見る人の頭に入りやすくなった。

要点が明確になった「コンサルの仕事とバリュー」に関する表

3掘り下げる(Hori-Sageru)

意味
背景や原因を詳しく調査し、深い理解を得ることを目的とします。企業の成功要因や失敗原因の分析などに活用します。
概要
特定のテーマについて深く掘り下げることで、新たな知見やアイディアを得られます。たとえば、成功事例や失敗事例を分析し、次のアクションに生かすための情報を集める場面が挙げられます。
実例
「テスラがEV業界で成功した要因」をAIで分析した例を紹介。成功の背景や要因を整理することで、他の分野での応用が可能になります。
プロンプトの例
[ロール定義]
あなたは有能なコンサルタントです。
[目的定義]
クライアントに、示唆に富む先進事例を深く掘り下げて紹介をしたい。
[作業指示]
  • テスラが行っている事業ポートフォリオをまず文章で示す
  • 事業ポートフォリオをもとにテスラがEV業界で成功した要因を3つ示す
  • 日本語で示す
  • マルチスキルや異分野の技術の活用などの観点を入れる
  • 表形式で成功事例のタイトルの列と成功要因を示す列、なぜそれをテスラが達成できたかの列の3つの列で構成

プロンプトの結果

以下にテスラの事業ポートフォリオと成功要因を表形式で示します。

テスラの事業ポートフォリオ
  1. 電気自動車(EV)事業事業:モデルS、モデル3、モデルX、モデルYなど、様々な価格帯と用途に対応したEVの開発・販売。
  2. エネルギー事業ソーラーパネル、ソーラールーフ、家庭用蓄電池(Powerwall)や商業用蓄電池(Powerpack、Megapack)などの再生可能エネルギーソリューションの提供。
  3. 充電ネットワークグローバルに展開するスーパーチャージャー網と家庭用充電器の提供。
  4. AI・ソフトウェア開発自動運転(FSD)技術や車両のソフトウェアアップデート機能。
  5. 車両製造プロセス革新ギガプレス(巨大な金属部品一体成形技術)の活用。
成功事例タイトル 成功要因 なぜ達成できたか
革新的な製品設計 シンプルで魅力的なデザインと高性能の両立。バッテリー技術やインテリアのミニマルデザインが特徴。 テスラ独自のバッテリー研究とギガファクトリーの設立により、バッテリーコストを削減しつつ、高性能化を実現。エンジニアリングチームのマルチスキル活用が鍵。
充電インフラの構築 スーパーチャージャー網を世界中に展開し、ユーザーの利便性を大幅に向上。 垂直統合型ビジネスモデルにより、車両販売と充電インフラの統合を推進。ユーザー体験に重きを置くビジネス戦略が基盤。
異分野技術の統合活用 AIとソフトウェア技術を活用し、完全自動運転(FSD)を目指した車両ソフトウェアを提供。 自動運転開発におけるデータ収集のため、自社車両をデータプラットフォームとして活用。ハードウェア設計とソフトウェア開発の緊密な連携が成功の要因。
エネルギー事業の多角化 ソーラーパネルや蓄電池を組み合わせた統合エネルギーソリューションを提供。 EV事業の基盤技術を活用し、エネルギー部門を強化。再生可能エネルギーの普及を目的とした戦略的目標と、収益源の多様化が貢献。
製造工程の効率化 ギガプレスなどの新技術で製造コストを削減し、量産スピードを向上。 金属部品の一体成形技術を導入し、部品点数の削減と組み立て効率を向上。異分野の製造技術を積極的に導入した柔軟性が特徴。

テスラの成功は、マルチスキル活用、異分野技術の融合、垂直統合型モデルの活用によるものであり、これらの要素が業界の変革を先導しています。

4変化させる(Henka-Saseru)

意味
複雑でわかりにくい情報を、対象者に適した形に変換することを目的とします。簡単な表現に置き換えることで、理解しやすくなります。
概要
専門的な内容を初心者向けや別の視点から説明する際に有効です。たとえば、技術的な資料を中学生でも理解できる形にリライトする場面が挙げられます。
実例
「ブロックチェーンの基礎」を中学生向けにわかりやすく書き換えた例を紹介。技術的な内容を簡単な言葉に変えることで、幅広い層への説明が可能になります。
プロンプトの例
[ロール定義]
あなたは有能な事業企画者です。
[目的定義]
ブロックチェーン関連の事業を作りたいので、そもそもブロックチェーンが何かを理解したい。
[作業指示]
★次の文章を中学生でも分かるように、易しい文章に直してください★
「取引履歴(ブロック)が暗号技術によって過去から1本の鎖のようにつなげるかたちで記録され、一つのブロックは、合意された取引記録の集合体と、各ブロックを接続させるための情報(前のブロックの情報など)で構成されます。ブロックチェーンとは、このブロックが複数連結されたものを指します。ある取引について改ざんを行うためには、それより新しい取引についてすべて改ざんしていく必要がある仕組みとなっているため、データの破壊・改ざんが極めて難しくなっています。
また、ブロックチェーン化された取引記録は、特定の管理主体が存在する通常の集中管理型システムと異なり、複数のシステムがそれぞれ情報を保有し、常に同期が取られる「分散型合帳」という仕組みで管理されているため、一部のシステムが停止・故障しても、システム全体の運行・稼働に与える影響を抑制することが可能となっています。」

プロンプトの結果

ブロックチェーンとは、取引の記録(ブロック)を暗号で守りながら、鎖のようにつなげた仕組みのことです。一つのブロックには、合意された取引の記録や、前のブロックとつなげるための情報が入っています。このブロックがいくつもつながったものがブロックチェーンです。
ブロックチェーンの特徴は、データを改ざんするのがとても難しいことです。もしデータを変えようとすると、その後のすべての取引記録も変える必要があり、それはほぼ不可能です。
また、ブロックチェーンは特定の誰かが管理しているわけではなく、たくさんのシステムで情報を分け合って管理しています。この仕組みを「分散型合帳」といいます。このため、どこか一つのシステムが止まっても、全体にはあまり影響が出ないようになっています。

この説明なら、中学生にも分かりやすいと思います!

これらの4Hフレームワークを活用することで、AIをより効率的に活用し、質の高いアウトプットを得ることができます。
ぜひ参考にして、一部をご自身の用途に書き換えて、生成AIを本格的に活用してみてください。

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