ICTの導入でグローバルリーダーを育成
~用途に応じて形を変えられる2in1コンバーチブルPCの強み~
キーボード一体型PCの授業への活用
東京都中野区にある大妻中野中学校・高等学校 様は1941年開校。創立者である大妻コタカの「他者との関係のなかで、相互の力を活かし合い、自己実現できる人間として自立すること、互いに成長すること、そして、社会に貢献すること」という教育理念をしっかりと受け継ぎ、「幸福の自己実現」と「社会に貢献できる人材に」を目標に質の高い教育環境を提供している。
近年では「座って授業を聞く(受け身の学習者)」から「進んで意見を言える(主体的な学習者)」へと生徒たちの姿勢を転換させ、アクティブ・ラーニングを実現するひとつの手段としてICTの導入にも力を入れており、2011年から2013年にかけての新校舎建てかえと同時に電子黒板の導入を開始。すべての教室に電子黒板を設置し、大画面に教材を提示し書き込みながら「見て分かる」「動きで納得する」密度の濃い、充実した授業を展開することが可能となった。
デジタイザーペンを使用して画面にイラストを描く生徒。
画面が斜めの状態が書きやすいようだ。
デジタイザーペンを使用して画面にイラストを描く生徒。
画面が斜めの状態が書きやすいようだ。
さらに2014年にはグループ学習用にタブレット端末8台を試験導入。2016年からは1人1台へと導入範囲を拡大し、教える側が情報を一方的に発信する従来形式の学びに留まらず、教室全体で主体的に学びを発信・受信する、いわば「情報のキャッチボール」を繰り広げることのできる環境が整った。
そして今年度は2in1コンバーチブルPC端末dynabook VC72を採用。キーボード一体型のタブレットPCをどのように活用しているのだろうか。いくつかの授業を見てみよう。
まずは社会科の授業から。この日の授業は『さまざまな国の国旗を参照した後に日本の国旗をデザインしてみよう』というもの。体験を重視する同校らしい授業だ。
画面を斜めにしてデジタイザーペンを使用して描く生徒が多かったが、ノートPCスタイルで指を使って描く生徒、タブレットスタイルで定規を使って描く生徒など、各自思い思いのスタイルで使っていたことが印象的だった。
自分で作成したプレゼンテーションファイルを操作しながら、ハムスターの魅力をアピール
自分で作成したプレゼンテーションファイルを操作しながら、ハムスターの魅力をアピール
続いて国語の授業から。この日は「好きなもの」についてのスピーチ。「自分の考えたことをさまざまな手段でアウトプットする」ことを重視する同校。今回の授業もそうした力を身に付けるための一環として行われた。自分で作成したプレゼンテーションファイルを操作しながら、持ち時間の4分間を有効に使って臆することなく次々に自分の考えを発表する生徒たちをみると、取り組みは奏効しているようだ。
同校はグローバル教育にも注力してきた。端末を用いてフィリピン・セブ島とのオンライン英会話を授業に取り入れ、海外留学・研修制度を整備するなどの取り組みから、2015年には文部科学省よりスーパーグローバルハイスクール(SGH)・アソシエイト校の指定を受けた。また、近年では海外帰国生の割合が1割を超え、加えて非常勤を含めて総勢100名を超える教員の1割以上もネイティブ教員となっていることで、自然と海外の文化に触れることのできる環境となっている。この日のグローバルリーダーズコースは『写真を見てどこの国の人かを考える』という授業。グループに分かれ、PC端末上で写真を拡大してヒントを探すなどしながら、英語で活発な議論を戦わせる姿は、まさにグローバル教育の具体例と言っても過言ではないだろう。
用途に合わせて自在にスタイルを変更可能
dynabook VC72の大きな特長は、自在にスタイルや入力方法を変更できること。利用スタイルとしては、通常のノートPCスタイルに加え、キーボードを背面に回転させたタブレットスタイル、画面とキーボードを平らにしたフラットスタイルが利用できる。さらにキーボード部分をスタンドのように使用する「斜め置きスタイル」も。また、入力方法についてもハードウェアキーボード、ソフトウェアキーボード、デジタイザーペン、タッチパネルから選択可能。各授業での用途に応じて、それぞれの生徒がもっとも快適に操作できるスタイルおよび入力方法を選択できることで、PC端末はまた一歩「授業で気軽に使える文房具」へと近づいた。
「2つの観点からICT教育は必須」
大妻中野中学校・高等学校 野﨑 裕二 校長
同校が教育現場へのICT導入を積極的に進める理由を野﨑校長にお聞きした。
「ひとつは今後、ICTが必須となることです。今の子どもたちは、生まれたときからスマホが身近に存在する、いわゆる『デジタルネイティブ世代』です。将来はICT機器を文房具のように道具として使い、別な世界を見たり、自説の根拠となる数値的な資料を作成したり、それを使ってプレゼンをしたり、といった能力が不可欠となるでしょう。そしてもうひとつは生徒のモチベーションを上げるきっかけとして。色々な授業を通じて、もっと調べてみようとか、これを発表したい、という積極性が生まれ、自分自身で達成感を味わえるようになると良いですね」
現在はPC端末を単に調べ学習の道具ではなく、創造性を発揮する道具として使えることを目指している。
「ICT導入にマッチした授業デザインを目指す」
大妻中野中学校・高等学校 髙村 亮 教諭
数学を担当する傍ら、ICT委員会 委員長、教育課程委員会委員長を兼務し、今年度からはカリキュラム・マネジメントも担当している髙村先生。教員としてICT導入当初より関わってきた先生に、現在の進捗について伺った。
「本日の高校1年生向けの授業では、各自が撮影した予習ノートを確認後、反転学習として大学入試問題にチャレンジしました。図を書いたり色を塗ったり、端末の使用によりアイディアを膨らませられたかな、と感じました」
ペーパーテストの点数向上を目指す暗記中心の教育から難しい問題に挑戦する応用力を身につける教育へと、授業デザインの改善に日々取り組んでいる。
「グローバル教育にはICTが必要不可欠」
大妻中野中学校・高等学校 平野 恵 教諭
事務職員としてICT機器の選定やシステムの導入に関わった経験を活かし、2018年度からは情報科の教員としてICT推進に関わっている平野先生。現在は使用者としての立場から、システム運用上の細部にわたる改善などに尽力している。今回は導入時に利用いただいた、ICT機器の個人購入および学校側のICT機器運用を支援する、Dynabook株式会社の『BYOD導入サポート』の印象についてお聞きした。
「本校は海外帰国生の受け入れも多く、中には入学直前まで海外に在住している、という生徒も少なくありません。Webで購入手続きが進められる点は非常にありがたいと思いました」
グローバル教育を進めるには、グローバルなサポート体制も必要不可欠なのかもしれない。
大妻中野中学校・高等学校 様へ導入した製品
メインマシン・モバイル・タブレット。
あらゆるワークスタイルをこの一台で。
処理性能と省電力性に優れたインテル® Core™ プロセッサーと従来OSより安全性も利便性も飛躍的に向上したWindows 10を搭載。業務生産性向上に貢献します。
さらにThunderbolt™ 3(USB Type-C™)テクノロジーにも対応し、妥協のないパフォーマンスと拡張性を実現しました。持ち歩く際にストレスを感じさせない薄さ約15.4mm、軽さ約1,059gのフラットなボディは、さまざまな衝撃や振動に対する高い堅牢性を確保。あらゆるワークスタイルをこの一台でサポートします。
- 第8世代 インテル® Core™ i5-8350U vPro™ プロセッサー
- 第8世代 インテル® Core™ i3-8130U プロセッサー