それは、音への想いで始まる、モノ語り。
それは、2000年初頭、 PCがまだ、仕事場での生産性向上のための道具としての使用が主であったころ、 そして、インターネットの普及が始まり、やっと生活の道具として、認知され始めたころ。 音楽CDをPCで聞く、という用途が増え始めてきましたが、 それは、デスクトップ PCだけのものでした。
ノートPCに搭載されているスピーカーは、まだモノラルスピーカーであり、 ステレオスピーカーが搭載されているノートPCは、限られていました。 「シャカシャカシャカ」 というスピーカー音がノートPCの限界であってはならない、 そんな想いが技術者の心を動かしました。
ノートPCでも “いい音” “美しい音” を響かせたい、そんな想いから、 2001年10月、世界的な名門オーディオブランドであるharman/kardon®を有する ハーマンインターナショナル社と、 専用のスピーカーユニットとスピーカーボックスを共同開発し、 「harman/kardon®ステレオスピーカー」 を搭載したdynabook G3を発売しました。
単にスピーカーユニットとスピーカーボックスを搭載するだけでは、 “いい音” “美しい音” は実現できません。 ノートPCという限られた空間の中で、スピーカー部品の能力を最大限に引き出す空間づくり、 その技術なくして、実現できないのです。
空間づくりのポイントは、 ノートPCという限られた空間の中で、 できるだけ大きな空間をつくることと、 無駄のないスムーズな空気(音)の流れをつくること、 そして、スピーカーからの振動が周囲の部品に悪影響を与えないこと、
ネジの配置や配線の引き回しや形状、さらにはスピーカーの設置角度にもこだわり、 時には、メインボードの大きさや形の設計変更を繰り返し、実現させています。
それ以来の長年のノウハウと技術の蓄積から、 ハーマンカードンをはじめ、著名なスピーカーブランドから高い評価をいただいています。
2018年1月発売のdynabook Tシリーズでは、2way 4speakers を搭載しました。 同じ筐体の中に、高音用と低音用の2wayのスピーカーを 左右2つずつの計4つを搭載。 ひび割れのない高音再生に定評があるダイナブックのスピーカーを さらにパワーアップ。 力強い低音とクリアな高音を堪能していただけるでしょう。
ノートPCで “いい音” “美しい音” を響かせることは、 今では、音楽を聴く用途だけのものではありません。 ネット動画を視聴する時、PCでテレビ電話やテレビ会議をする時、 今では、様々な場面で “いい音” “美しい音” が必要になっています。
「本(ブック)を超える学習の道具」 、 「真のパーソナルなコンピューター」 、 「いちばん人に寄りそう存在」 、でありたい。 PCの可能性を最大限に引き出す、人々の可能性を最大限に生み出す、 ダイナブックの技術のモノ語り、 それは、心を動かされた技術者の、音への想いからも始まりました。
あなたらしい、あたらしいモノ語りを作り出すこと。 そんな、お手伝いができたなら。その願いは尽きません。