導入製品・サービス
dynabook K50、dynabook K60、dynaSchool Account Manager
「国際社会に貢献できる人材」の育成を目指す学校法人鹿島学園 鹿島学園高等学校では、より確かな学力を養うために、2017年より「GIGAスクール計画」に着手し、2022年に生徒用・教員用PCにdynabookを導入した。教育ICT化のパートナーとして、なぜdynabookを選んだのか、授業でどう活用しているのか。同校が進める教育ICT化の推移と今後の展望を追った。
いち早く「GIGAスクール計画」に着手
1人1台端末にdynabook K50を導入
鹿島学園高等学校 校長
平成元年に茨城県鹿嶋市に開校した鹿島学園高等学校は、「進学コース」「芸術コース」「グローバルコース」で構成される全日制課程と単位制の通信制課程を併せ持つ私立学校である。「グローバル社会を生き抜く国際感覚」の育成を教育理念として掲げ、進路指導体制の強化やスポーツを通した人格形成、外国人留学生の受け入れなどに取り組むとともに、近年はICT教育にも力を入れてきた。
同校の校長・常井安文氏は、「社会は劇的に変化しているので、教育も時代に合わせた取り組みが必要です。本校では、これまでの学びより一歩進んだICT教育にスピード感を持って取り組んでいます」と話す。
同校では2017年に「GIGAスクール計画」を立案し、教育のICT化にいち早く着手した。18年には校内の高速無線LANを整備し、全ての教室に大型電子黒板や書画カメラ、専用PCなどを導入。20年のコロナ禍による休校期間には教員制作による動画配信形式のオンライン授業を実施した。GIGAスクール計画を推進してきた同校の事務次長・谷口俊郎氏は、その間の経緯について「2017年から20年までの4年間は黎明期として、ネットワークなど校内の重要なインフラ整備に時間をかけると同時に、教員がICTの活用に慣れ親しむための段取りを工夫しました」と話す。
その取り組みの初段階が、電子黒板と書画カメラのみを活用したPCレスの授業のICT化だ。教員は何をどのタイミングで映すとより効率的で効果的な授業を行えるか自ら考える経験を一定期間重ねたことで、次段階で研修を受けることなくPCやデジタルコンテンツの特性を引き出すことが可能となった。また、コロナ禍に入ると時間割通りの「オンライン授業」や、対面とオンラインを兼ね備えた「ハイブリッド授業」もスムーズに実施することができた。そうした積極的な取り組みにより、全ての教員がICTの活用に早い段階で慣れ親しんだという。
そして、2022年に満を持して、1人1台端末として生徒用にdynabook K50を、教員用にK60を導入。現在は授業での本格的な活用が始まっている。
学校法人鹿島学園 鹿島学園高等学校
https://kgh.ed.jp
ノート代わりになるPCを選択 アカウント管理の負荷も軽減へ
鹿島学園高等学校 事務次長
(2022年10月取材当時)
なぜ、dynabookの端末を選んだのか。実は、同校では2020年からクラスを限定して試験的に1人1台端末による授業を進めてきた。「その結果、いくつかの課題が見えてきました」と谷口氏は語る。
一つはOSの問題だ。同校には留学生が多い。また、そうでない生徒も大学や社会との接続を考えれば、世界的に普及しているOSに慣れておくことが望ましいと判断し、最終的にWindowsを選択することにしたという。
もう一つは、PC活用に対する考え方の転換だ。単に宿題や課題をオンラインで提出させるといった、半強制的な利用シーンの創出は、場合によっては生徒にとって貴重かつ主体的な活動の時間を削ってしまう側面がある。
「そこで、紙のノートの『置き換え』に着目しました。デジタルノートを適切に扱えるように指南することで学びが効率化され、主体的な時間が増やせると考えました。それには、電子ペンを用いてスムーズに書き込める2in1タイプのdynabook K50が最適でした」と、谷口氏は説明する。また、2018年に導入した大型電子黒板で利用しているシャープの辞書アプリ「Brain+」との親和性が高かったことも、dynabookを選択した要因になったという。
電池式アクティブ静電ペン(オプション)
さらに、サポート面でのメリットも決め手となった。同校では2021年よりMicrosoftアカウントを生徒に無償で配布すると、22年からはより効率的に端末の運用とセキュリティを強化するべく、Microsoft 365 A3学校包括ライセンスの有償契約に変更している。この経緯について谷口氏は、「GIGAスクール計画に向けて、Dynabookからは導入前の情報提供や導入後のサポートなど、きめ細かな支援を受けました。課題に直面したときに、速やかに提案していただけるので助かっています」と話す。
その提案の一つとして、Microsoftアカウントや所属グループの管理面において大きな効果を発揮するのが「dynaSchool Account Manager」である。同ツールを活用すれば、急増する生徒のアカウントやパスワードなどを効率的に管理でき、学校現場のIT担当者の労力を大きく削減できる。谷口氏は、「21年度までは、担当者である私1人でPCの設定やアカウントの変更、アップデート時のトラブルなどに対応していました。しかし、アカウント管理ツールの導入によって業務が効率化され、担当者の負担はぐんと軽くなるはずです」と期待する。
インフラ環境を存分に生かし生徒が主体的に学べる教育を
今年度、鹿島学園高等学校では教員が黒板に板書をせずに、画面共有したdynabook K60に直接書き込み、そのタブレットを持ち歩きながら生徒と対話するという授業風景が、いくつかの教室で見られる。
すでにICTに慣れ親しんでいる同校の教員は、教科の特性に合わせて自由にPCを使いこなし、新しいスタイルで授業を進めているのだ。その一方で、生徒たちもノートなどへの書き込みをデジタルノートに移行するなど、1人1台端末の活用が一気に進んでいるという。
実際にdynabookを専用端末として活用する生徒や教員からは、「複数のアプリを開きながらのマルチタスクでもサクサク動く」「アップデートもすぐに終わるので快適」などという声が上がっている。谷口氏も「黎明期に整備した高速ネットワークなどのインフラ環境を存分に生かせる端末です」と、その機能性の高さを指摘する。
1人1台端末導入の教育効果について谷口氏は、「これまで生徒はどちらかというと受け手として提供される課題に取り組んでいました。しかし、dynabookの導入により、生徒一人ひとりがパソコンを自主的に活用し、学びの世界を大きく広げています」と話す。
最後に、校長の常井氏は、「今はICTを通じて海外の人とも簡単に接続できる時代です。世界の動向に対して自分の考えを主体的に発信できるとともに、すぐに行動にも移せます。一方で、実際に人と出会ったり、物に触れたりするという体験も大切です。ICT活用と実体験をうまく融合させて、世界に貢献できる人材を育てていきます」と締め括った。
数学の授業で活用されるdynabook K50。生徒たちは画面のテキストを確認しながら教師の説明を聞いている
この事例で導入した製品・サービス
高性能タブレットで楽しく授業、
キーボードでPCスキル習得。
●ドイツの第三者認証機関「TÜV Rheinland Japan(テュフラインランドジャパン)」の確認のもと、面加圧テスト、落下テスト、30cc防滴テストをクリア。
※無破損、無故障を保証するものではありません。
小さな手でも使いやすい10.1型ボディ。
長時間バッテリー駆動で授業を止めない。
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※ Microsoft 365 Education GIGA Promoは2022年3月31日で提供終了となりました。
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※本ページに記載の内容は、2022年10月に取材した内容を基に構成しています。記事内における数値データ、組織名、役職などは取材時のものです。