楽しく学べる 松田式プログラミング学習帳 第3回まとめ編 プログラミングを通して学んだこと

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2学期から始まったプログラミング授業。早くも開始から半年が経過しました。右図のように、段階を踏んでプログラミング授業に取り組んできましたが、2年生最後の授業では、来年度(2017年度)への橋渡しとしてdynabook TabとScratch(スクラッチ)を使って「ブロックプログラミング」に挑戦しました。第3回ではその授業風景をレポートするとともに、先生方にこれまでの取り組みを振り返り、プログラミング授業の今後について語っていただきます。

プログラミング授業今年度(2016年度)の歩み プログラミング授業今年度(2016年度)の歩み 図1 プログラミング授業今年度(2016年度)の歩み

プログラミング=「命令を出すこと」と気づく

取材に伺った日は学年最後のプログラミング授業。そこで、授業を始める前にこれまでの授業内容を振り返りました。

担任の鈴木先生が、子どもたちに「これまでいろいろなプログラミングをやってきましたね。覚えていますか? 例えば何があった?」と問いかけると、すぐに「Viscuit!」と声があがりました。dynabook Tabとビジュアル言語Viscuitを使って「卵に触ると殻が割れて、中から何かが出てくる」という作品を作り上げたことはやはり印象深かったようです。
続けてあがったのが絵本「ルビィの冒険」。数あるアクティビティ(「れんしゅう」)の中から、自分たちでダンスの振りつけを考え、それを順番通りに繰り返す「ループ」を実践しましたが、それを説明する際に子どもたちから出た言葉が「命令を出した」。
そして最後にあがったのはプログラム学習用ロボット「PETS」。矢印のついたブロックをさまざまに組み合わせて取りつけ、自走するロボットを迷路から脱出させるという授業でしたが、ここでも「ブロックを使って命令した」との言葉が。

プログラミング授業はそれぞれ子どもたちにも印象深かったようだ。 プログラミング授業はそれぞれ子どもたちにも印象深かったようだ。 プログラミング授業はそれぞれ子どもたちにも印象深かったようだ

前回取材時に松田校長先生は「教材間の共通事項に子どもたちが気付くかどうか」を気にかけていましたが、教材がdynabook Tab・絵本・ロボットと異なっても「対象に対して正しく命令を出す」というプログラミングの本質は、授業を通じてしっかりと子供たちに伝わっていたようです。
さて、振り返りも終わり、早速Scratchを使った授業の開始です。実は同校の3年生は本年度(2016年度)、ゲームMinecraftとScratchによるプログラミングとを組み合わせて、ゲーム内での自動建築などに挑戦しました。このコンテンツは来年度(2017年度)も継続される予定ですので、今回の授業はそれに向けた橋渡し的な意味もあります。

Viscuitサイト:http://www.viscuit.com/別ウィンドウで開く
Scratchサイト:https://scratch.mit.edu/別ウィンドウで開く

Scratchに挑戦。プログラミングって楽しい!

Scratch(https://scratch.mit.edu/別ウィンドウで開く)はMITメディアラボが開発したプログラミング言語です。ブロック型の命令を組み合わせることで、「スプライト」と呼ばれるキャラクターを思い通りに動かすことができます。
各種ブロックを作業エリアにドラッグ&ドロップするだけで順次・条件分岐・組み合わせといったプログラムの基本要素を実現できるほか、キーボードやマウスによる入力を受け付けたり、スプライトの外見や音声といった出力を制御することができるため、ゲーム等かなり複雑なプログラムを制作することもできます。

scratchの画像 scratchの画像 画面右のプログラム通りに画面左のキャラクター(スプライト)が動く

今回の授業の目的は「Scratchに触ってみよう」。Viscuitとは少し違う、Scratchを使ったプログラミングについて体験的に学ぼうという狙いです。 子どもたちは既にdynabook Tabの扱いにはだいぶ慣れた様子で、先生の指示に従って難なく電源を入れ、Scratchを立ち上げることができました。まずはScratchの代名詞ともなっている猫のスプライトを動かすことから始めます。ブロックの中には「もし端に着いたら、跳ね返る」など、2年生には難しい漢字も含まれていますが、鈴木先生の丁寧な説明と児童同士の教え合いでクリア。ソフトウェアキーボードを使った数字の入力など、一部難しい操作もありましたが、開始からわずか数十分でほぼ全員が基本的な操作をマスターし「画面上を猫が縦横無尽に走り回る」というプログラムを作成できました。 さまざまなプログラミング授業を経て、タブレットの扱いにも慣れ、「プログラミング=命令を出すこと」という概念にも気づいた子どもたちは、楽しそうにScratchを操作していました。 その後、「猫がネズミを捕まえるゲーム」という課題に挑戦したり、自分のプログラムに独自の工夫をこらしたりなどするうちに、授業はあっという間に終了の時間を迎えました。

指を使ってブロックをドラッグ&ドロップしてプログラムを作成する

子どもたちが自発的に教え合う様子も見られた

教え合い、学び合う。新しい学びを実感

低学年でのプログラミング授業に取り組んだ
中堀先生(左)と鈴木先生(右) 低学年でのプログラミング授業に取り組んだ
中堀先生(左)と鈴木先生(右)低学年でのプログラミング授業に取り組んだ 中堀先生(左)と鈴木先生(右)

授業後、本年度(2016年度)のプログラミング授業を終えた鈴木先生、中堀先生に感想をうかがいました。 まず「苦労したこと」に、お二人が揃って挙げたのが「準備の大変さ」。アプリケーションの安定した動作環境やWi-Fi®環境を構築するまでは先生方もトラブルへの対処に苦労したそう。そして、そうしたトラブルの時に慌ててしまうのは子どもたちも同じ。では、「先生、何これ?」の嵐をどのように解決したのでしょうか?

友達や先生に自分の作品を見せるときにも、移動に便利なタブレットの利点が活きる 友達や先生に自分の作品を見せるときにも、移動に便利なタブレットの利点が活きる持ち運びやすく、dynabook Tabを破損から守るEVAケースはまさに低学年にぴったり

中堀先生「『ミニ先生』を積極的に増やしました。どの学習でもそうですが、特に低学年の子にとって『ミニ先生』という言葉はプレミアムなものです。『あなたはもう大丈夫だから他の人に教えてあげて』と言うと、『分からないことは私に聞いて』と自らミニ先生役を引き受けてくれます」 プログラミング授業において1人の教師が30人以上の児童の全てを把握することは物理的に困難ですから、こうした取り組みは有益と言えそうです。授業後半になるとミニ先生は5~6人に増え、それにつれて授業はスムーズになっていきました。

鈴木先生は別の観点からも独自の工夫を施しました。

鈴木先生「授業を進めていく中で『周囲の関わりによってできあがる作品が違う』ということに気がつきました。Aという児童とBという児童が一緒に作業した時と、AとC、BとCが作業した時では全く違う物ができるんです。そこに気がついた後はなるべく違う人と関わらせるようにしました」 そうすることで知識の共有と新たな発見が促進され、より多くの学びを実現できたと感じています。

次に、印象に残った授業について聞いたところ、お二人とも「原田先生(Viscuit開発者の原田康徳博士)によるViscuitの授業」をあげました。

中堀先生「『作った人に直接教わる』ということが子どもにとってはとても特別で誇らしく、さらに楽しい経験だったようです。今でも少し時間が空いた時などにやりたいことを聞くとViscuitという声が多いのはその影響もあるかと思います」
鈴木先生「例えばプロ野球選手に少し野球を教わったら、とてもうまくなった気がするような感じでしょうか。3学期になっても『僕は博士に教わったんだからできるはず』と意欲的に取り組む子もいます」


Viscuitには「文字や数字の入力が必要ない」「事前の操作説明が短く済む」などの特長があり、導入のハードルが低いため、松田校長先生も最初の教材として推薦しています。 プログラミング授業というと中・高学年を対象とするものが多いですが、dynabook TabとViscuitを活用した「画面上に自分で描いた絵が、簡単な操作でその場ですぐに動き出す」というコンテンツは、低学年の子どもたちにも十分魅力的に映るのではないでしょうか。

来年度(2017年度)はどう変える?

来年度(2017年度)の構想について、松田校長先生にお聞きしました。


松田先生「3年生以上では『総合的な学習の時間』の中で、今年度(2016年度)の20時間から更に増加させた35時間をプログラミングに割り当てようと思っています。探究的な学習として位置付けるため、3年生は『コンピュータって何?』、4年生は『アルゴリズムって何?』、5年生は『IoTって何?』、6年生は『ロボット(AI)って何?』とそれぞれテーマを決め、具体的な内容を詰めている段階です。1年生と2年生は教育課程外の時間から、今年度(2016年度)よりも2時間多い10時間程度を確保しようと考えています」


プログラミングをバーチャル世界で完結させず、実生活にリンクさせることに注力している松田先生。

「低学年にはタブレット端末が最適」と語る松田校長先生 「低学年にはタブレット端末が最適」と語る松田校長先生「低学年にはタブレット端末が最適」と語る松田校長先生

既にご紹介したPETSの他にも、Ozobot(https://ozobot.jp/別ウィンドウで開く)やアーテックロボ(http://www.artec-kk.co.jp/artecrobo/別ウィンドウで開く)、LEGO® MINDSTORMS EV3(https://www.lego.com/ja-jp/mindstorms/about-ev3別ウィンドウで開く)などのロボットの導入も考慮中ですが、低学年で使う端末としてはタブレットが最適だと捉えています。

松田先生「一番の理由は、ノートPCなどに比べて取り扱いやすく、使い方を教えるのが簡単な事です。また、1~2年生ではまだローマ字を学んでいませんから、キーボードが必要ないことも理由のひとつです」


低学年の子供たちに、プログラミングを「現実の生活や社会の課題を解決するためのツール」として認識させるには、タブレット端末は最適なのかもしれません。

LEGO®は、LEGO Groupの商標です。

プログラミング授業を通し、授業実践革命へ

松田先生は「プログラミング授業は授業改革につながる」と言います。


松田先生「従来の教科教育では、児童にとって授業は『受動的に教わるもの』であり、教師の役割はティーチングでした。しかし、プログラミング授業においては、教師の役割は『児童に学びを広げるきっかけを与える』ファシリテーターであり、授業はいわばプログラミングと子どもたちをつなぐユーザーインターフェイスだと考えています」
松田先生はプログラミング授業にこそ、文部科学省が推進する「課題の発見と解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習」、いわゆるアクティブ・ラーニングの可能性が大いに秘められていると考えますが、その実現には教師・児童の双方にパラダイムシフトとも言うべき学習観の意識改革が必要となりそうです。


では、次期学習指導要領で「小学校においては2020年度から」とされたプログラミング教育の必修化についてはどうお考えなのでしょうか。


松田先生「各教科の特性に応じて授業のねらいを達成するためにビジュアルプログラミングを活用するならば、ビジュアルプログラミング言語の取り扱い方をきちんと理解する必要があります。そのためにはやはりビジュアルプログラミング言語を丁寧に学ぶ時間が重要となるでしょう」


前原小学校では、来年度(2017年度)の中・高学年の「総合的な学習の時間」における35時間のプログラミング授業に加えて、音楽・図工で15時間、それに各教科で10時間程度をプラスして計100時間のプログラミング関連授業を目標としています。


松田先生「総授業時間の10分の1をプログラミングに充てれば、授業は劇的に変わると思います。STEAM※教育や国際バカロレア(IB)などへの波及効果や、従来科目のカリキュラム変更など、授業実践革命を起こす原動力となるかもしれません」


今年(2016年度)の1年生が6年生になったとき、どのような成長を遂げるかがとても楽しみだという松田先生。最後に、今後プログラミング授業を開始する小学校、先生方へのアドバイスを伺いました。


松田先生「あーだ、こーだ考えるのをやめて、とにかく一度やってみませんか? そこから見えてくるものもたくさんあると思いますよ。PDCAではなく、OODAという意志決定の考え方を取り入れて授業実践されてみてはいかがでしょう」


プログラム授業を通した松田先生の授業実践革命への道は、これからも続きます。

※STEAM:Science(科学)・Technology(技術)・Engineering(工学)・Arts(芸術)・Mathematics(数学)の頭文字を取った略語。国際的な人材を育てるために力を入れるべき分野とされる。

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