dynaEdgeソリューションを遠隔臨場に活用。
「建設DXのトップランナー」小柳建設の取り組み
導入製品・サービス
モバイルエッジコンピューティングデバイス dynaEdge DE200、
インテリジェントビューア AR100、作業支援ソリューションVision DE Suite
発注者、受注者の双方が、導入しやすいソリューションのため、スムーズに遠隔臨場を実施
生産性も向上し、人手不足など建設業界の課題にも対応
dynaEdge 導入事例 小柳建設株式会社 様
「dynaEdge を活用した遠隔臨場ソリューション」(06:40)
- システム概要
- Windows 10ベースのモバイルエッジコンピューティングデバイスdynaEdge DE200とメガネ型ウェアラブルデバイスAR100、作業支援ソリューションVision DE Suiteを利用して現場からMicrosoft Teams会議に参加し、発注者と映像と音声を共有。
小柳建設株式会社 様 インタビュー詳細
建設業界に付きまとう「3K」イメージの払しょくに向け、
DX化による生産性の向上に取り組む
小柳建設株式会社様は新潟県加茂市で1945年に創業。材木業に始まり、現在では土木事業、舗道事業、浚渫事業、建築事業、埋蔵文化財支援事業などに業務を拡大。新潟県を中心に全国に展開する総合建設業として、地域社会の発展に大きく貢献してきました。
近年は「変化を楽しもう。」をコーポレートメッセージとして、建設業界に付きまとう「3K」イメージの払しょくに向け、複数のIT機器を導入し、地元新潟でMicrosoft Baseとして活動するなど、地域のDX化による生産性向上に取り組んでいます。また、建築物や工事現場をホログラム化して現実の空間に展開するシステム「Holostruction」、現場報告と情報共有を効率化するクラウドサービス「All-sighte」などの開発にも携わるなど、自社に留まらず、業界全体のDX化をも視野に入れ活動しています。
2021年1月に竣工したばかりの加茂本店新社屋。
木目を活かした内装と、フリーアドレスを採用した先進的で快適なオフィス。
1階には地域に開かれたオープンスペース施設も設置。
導入前の課題国土交通省が進める建設現場での遠隔臨場。
発注者と受注者の双方に最適なソリューションを選択し導入する必要がある
遠隔臨場に最適なウェアラブルカメラ
「遠隔臨場」はウェアラブルカメラ等で撮影した映像をWeb会議システム等を使用して共有し、建設現場における段階確認、材料確認、立会を行うもので、国土交通省により2020年度から試行が開始されています。
遠隔臨場を実施すれば、発注者などの現地への移動を削減できます。そうした遠隔臨場を実現するツールの選定について、同社で業務全般のオペレーションを管理する専務取締役(COO) 中靜 真吾 氏に伺いました。
中靜氏「遠隔臨場で撮影に使用する機器は極端に言えばスマートフォンでも良いのですが、両手を使いたい現場ではやはりウェアラブルカメラが便利です。弊社ではこれまでにもさまざまなウェアラブルカメラを試してきましたが、中でもメガネのように装着してハンズフリーで作業でき、映像を共有する相手からの見え方を確認しながら使用できるメガネ型ウェアラブルデバイスの『インテリジェントビューアAR100』に興味を持ちました」
国土交通省で多く採用されているMicrosoft Teamsを利用可能
さらにセキュリティ上の課題もあったと言います。
中靜氏「国土交通省様が遠隔臨場を全国に展開するなかで、使用するWeb会議システムのセキュリティー確保が課題のひとつとして挙がっていました。そこで国土交通省様のWeb会議システムとして多く採用されているMicrosoft Teamsを利用できないか、とソリューションを探したところ、OSに通常のPCと同じWindows 10を採用したモバイルエッジコンピューティングデバイスのdynaEdge DE200が目に留まりました。例えば発注者様との材料確認では、これまでは前もって遠隔臨場専用のPCを発注者様側に設置したり、セキュリティ上の制限などから発注者様側のイントラネットが使用できない場合には専用のポータブルWi-Fiを持ち込んだりなどといった対応が必要でした。Microsoft Teamsが使用できれば、特殊な設定も必要なく、現場と発注者様側のPCとを容易に連携させることが可能です。また、先方が利用しているイントラネットをそのまま活かして接続することもできます。これらは非常に大きなメリットと言えます。こうした点を評価して、AR100、DE200の採用を決定させていただきました」
こうしてインテリジェントビューアAR100、モバイルエッジコンピューティングデバイスdynaEdge DE200を活用した同社の遠隔臨場が開始されました。
導入を決めたポイント
- OSにWindows 10を採用
- Microsoft Teamsを利用可能
- ハンズフリーでの作業が可能
導入の効果高解像度の映像を即時共有。
遠隔臨場により発注者様側の工場立合が不要に。
ハンズフリーで材料確認実施、計器の数値などを即時共有
信濃川河川事務所
では、実際の遠隔臨場の現場はどうだったのでしょうか。遠隔臨場のひとつ、材料確認を実施した建設事業部 土木工事部 第5チームの酒井 祐一 氏に伺いました。
酒井氏「今回は現場搬入前の『二次製品』と呼ばれるコンクリート部品の材料確認を工場で実施しました。検査ではメジャーで1mm単位まで寸法を図ったり、強度テストの計器を確認したりしますので、ハンズフリーで作業できた点は便利でした。また、はじめのうちはどのくらいの距離まで下がれば全体が映るのかなどに戸惑ったものの、すぐに慣れて問題なく撮影することができました。また、片方の目は常に現場を見ていますので、安全性の面でも優れていると思います」
AR100の500万画素、オートフォーカス対応のカメラが有効に機能したようです。
Web会議にもストレスフリーで参加可能
建設事業部 土木工事部 第5チーム
では、現地からのWeb会議参加についてはどうだったのでしょうか。
酒井氏「今回はDE200であらかじめ設定しておいたMicrosoft Teamsの会議に参加しました。参加や承認、再接続など問題なく操作できました。過去に利用したシステムと比較してもストレスは少ないと感じました。また、特に遅延などもなく、円滑に材料確認を進めることができました。相手の顔を見ながら話せるというところも良かったですね」
第11世代 インテル® Core™ プロセッサーを搭載したDE200のパフォーマンスが活きた形でしょうか。
今後の展望打ち合わせの機会が多い建設業界。
今後は遠隔臨場以外の分野でも活用を検討中。
最後に、今後の展開についてお聞きしました。
中靜氏「今回は材料確認での発注者様とのやり取りのみをお話ししましたが、われわれ建設会社には営業、受注、現地確認、現場と本社技術部のやりとりなどさまざまな打ち合わせの機会があります。今後はそうした場面にも幅広く使っていきたいと思っています」
同社は積極的にDX化を推進し、既に残業時間や土休日出勤の削減、有給・育休取得率の向上などを達成しています。それが評価され、2020年には経済産業省より「地域末来牽引企業」に選定、厚生労働省より「子育てサポート企業」に選定、そして2021年には新潟労働局より「ベストプラクティス企業」に選定されました。「建設ITプラットフォーマー」として、建設業界に付きまとう「3K」イメージを完全に払しょくする日もそう遠くないかもしれません。
- 加茂本店社屋
-
小柳建設株式会社 様
- 代表取締役社長CEO :小柳 卓蔵
- 創業:1945年(昭和20年)11月
- 本社所在地:新潟県三条市
- ホームページURL:https://n-oyanagi.com/
小柳建設株式会社 様が導入した製品・サービス
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※製品、サービス、サポート内容は、弊社お問い合わせ窓口(Dynabook株式会社)までお問い合わせください。
製品の仕様・機能は予告なく変更する場合がありますので、ご了承ください。