Vシリーズは、長年にわたり培ってきた高密度実装技術やシミュレーション技術を投入し、薄さ、軽さを追求しながら高い剛性を確保。さらに、V62なら約17時間*2(V82・V72は約16.5時間*2 )のバッテリー駆動や、バッテリーがなくなっても30分の充電でV62なら約7時間*1(V82・V72は約6.5時間*2 )のバッテリー駆動ができる急速充電機能を備えるなど、隅々までモビリティを追求しました。
どこへでもストレスなく持ち歩ける、薄さ、軽さ。それだけでは高いモビリティとはいえません。移動中の衝撃や振動など、さまざまな負荷に耐える強さがあってこそ、毎日安心して使うことができます。そのために、これまで培ってきた高密度実装などの薄型・軽量化技術を進化させつつ、薄く軽くする部位の強度アップなどを図るため、さまざまなシミュレーションを実施。その結果を生かし、高負荷のかかるヒンジの構造や素材を見直したり、パームレスト部に補強リブ構造を採用して剛性を高めるなど、気がねなく持ち歩ける強さを確保しています。
東芝ノートPCの30年以上にわたる歴史は、高密度実装技術の進化の歴史でもあります。筐体を小型化・薄型化するために、プリント基板設計、回路やデバイス設計、部品実装技術など、さまざまな高密度実装技術を磨き上げてきました。V シリーズでは、部品の配置を最適化する高密度実装技術に加え、独自の配線ガイドラインを用いて基板設計を再検討。配線を短くしたり、逆に長くしたりなどフレキシブルな設計を駆使して、従来機dynabook KIRA V83 *2 に比べ、基板面積を約14%小さくすることに成功しています。
機能や性能、堅牢性を損なわず、より薄くより軽いボディを実現するために、細部の部品まで一つひとつ入念に検討しました。キーボードを底面で支えるアルミプレートは約0.2mmに薄型化。冷却ファンも、性能を維持したまま約3.7mmに薄型化。筐体には、軽さと強さを両立し、質感も高いマグネシウム合金ボディを採用しています。
キーボードのプレートは、約0.2mmに薄型化。さらに、必要な強度を確保しながら、プレートに多数の穴を開けて軽量化を図っています。
筐体内の放熱に欠かせない冷却ファンは、従来機dynabook KIRA V83 *2 のファンよりも薄い約3.7mmの薄型冷却ファンを採用。冷却性能を維持したまま、薄型・軽量化を実現しています。また、耐久性が求められるハードディスクの軸受け技術を応用した軸受けを採用することにより、従来よりも寿命がアップしました。
鋳造が難しいとされるマグネシウム素材を使い、軽く薄く、しかも強いボディをつくり上げました。ここにも、長年のノウハウから生まれた筐体設計技術が生かされています。
30年以上にわたるノートPCづくりで培ってきた高密度実装などの薄型・軽量化技術を進化させつつ、薄く軽くする部位の強度などを確保するため、さまざまなシミュレーションを実施。強度、変形、熱応力、振動、衝撃など、部位ごとに求められる基準を満たしているかを繰り返しシミュレーションすることで、設計段階から不具合の芽を摘むことができるようになりました。
たとえば、スピーカー穴周辺では、ハーマンインターナショナル社からの要望を受け、穴を拡大した場合に強度が確保されるかをシミュレーション。穴の大きさと強度の最適なバランスを導き出しています。さらに、各部位のシミュレーションを組み合わせた「まるごと解析」を実施して、全体のバランスも最適化。薄型軽量ボディと堅牢性の両立を実現しています。
初期段階では基準の強度を満たしていなくても、シミュレーションを繰り返すことで、薄型軽量と強度のバランスを最適化しています。たとえば、高負荷のかかるパームレスト部にはシミュレーション結果から補強リブ構造を採用し、耐久性と操作感を向上させました。
シミュレーション結果に基づき、補強リブ構造を採用(右図赤い部分がリブ)。パームレスト部の剛性が確保され、キー入力とクリックパッドの操作感が向上しています。
Vシリーズを開発するにあたり、これまでノートPC づくりで培ってきた充電制御技術をさらに進化させました。この一台を、家でも、モバイルでも、タブレットとしても使うなら、バッテリーの充電時間が重要だと考えたからです。たとえば、朝出かける前に充電をし忘れていることに気づいたら、わずかな時間で一定量を充電できる。しかも、バッテリー寿命への影響も少ない。そんな使いたくなる充電方式「お急ぎ30分チャージ *3 」を搭載しました。必要なときにサッと充電できて、バッテリー寿命も長持ち。充電の不安を解消できます。
先進の充電制御技術を取り入れた「お急ぎ30分チャージ*3 」は、わずか30分でV62なら約7時間*1 (V82・V72は約6.5時間*1 )のバッテリー駆動ができる容量を充電できます。バッテリーの状態をソフトウェアで監視し、一定量になるまでは大電流を供給して充電時間を従来より高速化。以降は段階的に電流を下げて充電を続けることにより、スピーディに充電しながらバッテリーを長持ちさせることができます。15分ならV62は約3.5時間*1 (V82・V72は約3時間*1 )のバッテリー駆動分を充電可能。お出かけ前はもちろん、講義や会議の合間でもサッと充電できるので安心です。
お急ぎ30分チャージ *3
お急ぎ30分チャージでは30分間で40%まで充電
30分間の充電量での比較
従来の充電方式
従来の充電方式では30分間で30%まで充電
30分間の充電量での比較
開始直後は急速充電、後半はゆっくり充電でバッテリーが長持ち
Vシリーズは、2in1コンバーチブルPCとして高い堅牢性を確保するために、自社工場で品質評価と品質管理を徹底して行っています。開発・設計段階では、短時間で数年分のストレスを与えて将来の経年劣化を検証する試験を実施。製造段階でも何重もの検査をクリアするまで試験を繰り返します。さらに、外部機関の試験も実施。こうして丁寧に作り込まれた一台をお手元にお届けします。
※ 無破損・無故障を保証するものではありません。
使用時に起こりうるさまざまなリスクを想定し、厳しい評価基準を設け、自社での徹底した品質テストを実施。それが、長く快適に使い続けられる製品づくりにつながっています。
コネクタ部分に「こじり」(回転)によるストレスを加え、接続部の耐久性を確認します。
押したキーの周囲がどれぐらいたわむかを検証。ミリ単位で測定します。※写真はVシリーズではありません。
液晶カバー全面に均等に200(V82・V72)/100(V62)kgfの圧力を加え、液晶パネルが割れないことを確認し、さらにその直後に、正常に動作させる試験をクリアしました。
76cmの高さから落下させ、その直後、正常に動作させる試験をクリア。
世界でも過酷な基準として知られる「MIL規格(MIL-STD-810G)」に準拠したテストをクリア*5することは、PCを日常生活で使ううえで必要な強度をそなえているといえます。Vシリーズは、落下や衝撃、さらには粉塵や温度変化など10項目の耐久テストをクリア*5しました。持ち歩くことの多いモバイルノートPCとして欠かせない堅牢性が、証明されています。
アメリカ国防総省が制定した物資調達基準のこと。砂漠や熱帯雨林、あるいは航空機や荒れ道を走るトラックなど、PCに強いストレスが加わるような状況での使用を想定しているため、基準をクリアするためには、たしかな堅牢性と信頼性が求められます。
360°回転するディスプレイのヒンジには、回転しないディスプレイのヒンジよりも高い負荷がかかります。2in1コンバーチブルPCならではのこの課題に、ヒンジの構造を一から考え直しました。大きなチカラになったのは、ここでもシミュレーションです。ヒンジの強度設計を多角的に検証し、2軸ヒンジ構造を採用。頑丈でガタつかず、見やすい角度に固定でき、回転もスムーズ。長く快適に使い続けるための高信頼性2軸ヒンジが、ここにあります。
高負荷のかかるヒンジの耐久性を確保するため、開閉時の応力をシミュレーションし、2軸ヒンジ構造を採用しました。1軸(ディスプレイ側)が0°~180°まで開き、2軸(キーボード側)が180°~360°まで開くことで、負荷を分散し、さらに1軸はシャフト一体構造を、2軸は高強度スチールを採用することで、耐久性を確保。頻繁にスタイルチェンジを繰り返しても安心です。この2軸ヒンジは、構造的に小さくすることができる、というメリットもあります。
※無破損・無故障を保証するものではありません。
360°回転ヒンジの信頼性を高めるのは、シミュレーションだけではありません。360°開閉試験機を用いて、実際にディスプレイの360°開閉を連続して20,000回以上実施。高い負荷のかかるヒンジへの影響を確認しています。
360°開閉試験機
※無破損・無故障を保証するものではありません。