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生成AIにおけるオンプレミスとクラウド、選ぶべきはどちらか?

  • 企業が生成AIを業務に導入しようとする際、多くの担当者が最初に直面するのが、「オンプレミスか、クラウドか?」という選択です。どちらにもメリットとリスクが存在し、その違いを正しく理解しておかないと、導入後に思わぬ課題に直面する可能性もあります。
    この記事では、それぞれの特徴や選定の判断軸、そして最近注目されている「ハイブリッド型」の可能性まで、生成AI導入におけるインフラ選びのポイントを整理してお伝えします。

クラウド型の特徴:スピードと柔軟性が強み

クラウド型は、インターネット経由で生成AIの機能を利用するスタイルです。最大のメリットは導入スピードと拡張性。サービス提供事業者が用意した最新のAIモデルを即時に活用できるため、PoC(概念実証)や小規模導入にも適しています。
また、利用状況に応じてリソースを柔軟に増減できるため、急な利用拡大にも対応可能。月額課金型のため初期コストも抑えられ、特に中堅・中小企業にとって現実的な選択肢です。


  • クラウド型が向いているのは:

    1. • 導入を急いでいる企業
    2. • トライアル導入から始めたい場合
    3. • 社外連携を前提とした活用が多い業務

  • 注意点:

    一方で、外部サービスとの接続が前提となるため、秘密情報や個人情報の漏えいへの注意がオンプレミス型より重要となります。また、自社のセキュリティポリシーや業界規制との整合性に注意が必要です。ネットワーク環境に依存するため、安定性の確保も検討ポイントです。

オンプレミス型の特徴:高いセキュリティと安定運用

オンプレミス型は、自社内にAI処理環境を構築するスタイルです。機密性の高いデータを社外に出すことなく処理できる点が最大の魅力で、金融・医療・製造業など、情報統制が厳しい業界では今も主流です。
また、インターネットに接続しなくても利用できるため、外部との通信を極力避けたい用途や、オフライン環境下での処理が求められる業務にも向いています。


  • オンプレミス型が向いているのは:

    1. • 機密性の高い情報を扱う企業
    2. • セキュリティ要件が厳しい業界
    3. • インフラを自社でコントロールしたい場合

  • 注意点:

    ただし、サーバー構築や保守、AIモデルの更新など、ITリソースの確保が前提となり、導入・運用にはコストと手間がかかります。専門スキルを持つ人材が社内にいるかも判断材料の一つになります。

判断基準は「用途」と「体制」

選定にあたっては、「生成AIで何を実現したいか」という目的の明確化と、「どの程度の社内IT体制があるか」というリソース評価が重要です。
以下のような視点で整理すると、選択の方向性が見えやすくなります。

判断軸 クラウド向き オンプレミス向き
導入スピード 今すぐに始めたい 設計に時間をかけられる
セキュリティ 中程度まで対応 極めて厳格な管理が必要
拡張性 柔軟に増強できる 限られた範囲で運用
コスト 初期費用を抑えたい 中長期で安定運用したい

ハイブリッド型という選択肢も

最近では、「非機密業務はクラウド」「機密性の高い処理はオンプレミス」といったハイブリッド構成を選ぶ企業も増えています。AI活用の対象範囲が広がる中、すべてを一括で管理するのではなく、業務特性ごとに使い分ける柔軟な設計が求められているのです。
貴社の状況に合わせた最適なプランを導入することが、社内での定着化や業務への活用が進むポイントになります。

まとめ:導入手段よりも、活用のビジョンを描くこと

オンプレミスかクラウドかは、あくまで手段にすぎません。
本当に重要なのは、「自社の課題をどうAIで解決していくか」を明確にし、それにふさわしい運用体制を構築することです。
生成AIの導入は、ゴールではなくスタートです。使ってこそ意味があり、成果が生まれます。


“導入の先”を見据えたAI戦略が、企業の未来を左右する鍵になります。

生成AI導入支援サービス

Dynabookの「生成AI導入支援サービス」は、導入環境の構築から自社データを使う業務アプリを作成し、
実際の業務へ活用、定着化させるまでを一気通貫でサポートいたします。お気軽にお問い合わせください。

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