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LLMと生成AIの違いを理解して、導入判断を正しく進めるために

  • 生成AIの活用が進むなかで、「LLM(大規模言語モデル)って何?」「生成AIとはどう違うのか?」という疑問を持つ方は少なくありません。ツール名だけが先行してしまい、導入を検討しようとしても本質がつかみにくいという声も多く聞かれます。
    LLMと生成AIの関係性や違いを整理しておくことで、導入の際にどこを比較し、何を判断材料にすべきかが見えてきます。

LLMは生成AIの“頭脳”

LLMは「Large Language Model(大規模言語モデル)」の略称で、大量の文章を学習して、人間のように自然な文章を生み出すAIの“中核”部分です。たとえば、ChatGPTで入力に対して自然な回答が出てくるのは、このLLMが裏側で働いているからです。
OpenAIの「GPT」や、Googleの「Gemini」、Anthropicの「Claude」などが代表的なモデルで、これらは生成AIの“頭脳”として使われています。
ただしLLMそのものは専門的なもので、単体では使いにくく、多くの場合、誰でも使いやすいように整えられたアプリやサービスの形で提供されています。

生成AIはLLMを業務で使える形にした“アプリケーション”

生成AIとは、LLMの力を活かして、文章や画像などを自動で作るAI全般のことをいいます。
ChatGPTのような会話型AIツールや、Microsoft Copilot、Google Workspace AI、difyなどのビジネス向けのサービスも、実は内部にLLMが搭載されて動いています。
つまり、「LLMは中身」、「生成AIはその中身を活かす道具」と考えると、関係性がイメージしやすくなります。

LLMを選ぶより、サービスを選ぶのが現実的

「どのLLMが優れているのか?」という話題を見かけることがありますが、企業での活用では、LLMそのものを選ぶより、「どの生成AIサービスを使うか」が重要になります
たとえば以下のような選択肢があります:


    1. • Microsoft 365に組み込まれたCopilotのような統合型サービス
    2. • ChatGPT APIを使って、社内向けに独自ツールを開発する構成
    3. • difyなどの生成AI開発基盤を活用して、業務特化型アプリを構築する
    4. • セキュリティ要件から、自社サーバー内で動かすオンプレミス型を選ぶ

  • このように、導入判断は「技術そのもの」ではなく、「目的と環境に合った形」で選ぶことが現実的です。

活用の幅を広げる仕組みも選定ポイントに

生成AIを業務にしっかり根づかせるには、社内のナレッジ(マニュアルやFAQなど)と連携できるかどうかも重要になります。
このときに活用されるのが「RAG(Retrieval-Augmented Generation)」という仕組みです。
これは、AIに社内文書を参照させながら回答を生成させる技術で、正確性や信頼性を高めることができます。
また、最初から大きな導入を行うのではなく、小さな業務から効果を検証する「PoC(Proof of Concept)」を行う企業も増えています。
PoCとは、導入の前に“本当に効果があるかどうか”を試す検証フェーズのことです。

導入は「仕組み全体」で考える

LLMや生成AIの違いを理解した上で、最も大切なのは「業務で何を解決したいのか」を起点に考えることです。
ツールありきで比較を始めてしまうと、選定基準がぶれたり、導入後の活用が進まなかったりすることが少なくありません。
目的に合った機能、社内体制に合った運用形態、将来の拡張に耐えうる柔軟性など、仕組み全体の視点で選ぶことが大切です。

まとめ:違いを知ることで、導入の見通しが明確になる

LLMと生成AIの違いは、「中身」と「使い方」の違いです。
その関係性を理解しておくことで、ツールに振り回されず、目的に合った導入の考え方ができるようになります。
難しい用語が並ぶことの多いAI関連の話題ですが、本当に重要なのは「何に使いたいか」を考えること
その視点さえ持てば、LLMや生成AIの知識は、導入を後押ししてくれる力強いサポーターになります。

生成AI導入支援サービス

Dynabookの「生成AI導入支援サービス」は、導入環境の構築から自社データを使う業務アプリを作成し、
実際の業務へ活用、定着化させるまでを一気通貫でサポートいたします。お気軽にお問い合わせください。

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